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佐藤 可士和 × 山形段通

奥山清行氏とのご縁がきっかけとなり、
山形緞通のものづくりの現場や職人、実際のじゅうたんに感銘していただき、
日本を代表するクリエイティブディレクター・佐藤可士和氏との
コラボレーションが決定いたしました。

グラフィック、アート、建築、空間と、
様々な分野をデザインという方法で横断し、
今もなお、表現の幅を拡大し続ける佐藤氏。
シンボリックで力強いデザインの‘足もとからのおもてなし’が始まります。

インタビュー

驚きと可能性

驚きと可能性

僕が初めて山形を訪れたとき、美しい自然の中で、時間がゆっくりと流れ、丁寧なものづくりができる素晴らしい環境だと思いました。
工場では職人さんが一つ一つ手織りでじゅうたんを織り、じゅうたんと向き合っている、その姿に本当に驚きました。実際にじゅうたんに触れ、色の豊かさや質感、確かな技術にとても感動したことを覚えています。
これまで、じゅうたんの柄をデザインしたことはありましたが、山形緞通さんのじゅうたんは本当にハイクオリティなものなので、じゅうたんを中心として空間を考えることができるという新たな発見もありました。
ʻじゅうたんは空間のキーポイントになるʼという可能性を感じています。そこから生まれるアイデアも、今後はかなり広がっていきそうです。

新作について

新作について

自然がテーマということで、初めはとても悩みました。僕はビジュアルコミュニケーションの仕事をしているので、今回のデザインはアイコニックで象徴的なデザインにしようと思って、自然の解釈を宇宙まで広げることにしました。
この考え方はテーマに対してとても本質的ですし、宇宙には神秘的かつ力強いパワーがあって、中でも太陽の環はすごくシンボリック。空間のポイントになるものとして、すごく良いなと思いました。ダイレクトに自然を表現するよりも、自然のイメージをじゅうたんに凝縮して、山形緞通さんの素晴らしい技術で再現してみようと思ったんです。印象的な日食のグラデーションを表現するのに、職人さんには何度も協力いただいて、第一弾にふさわしいじゅうたんが完成しました。

クリエイティブの広がり

クリエイティブの広がり

若い頃、アートとデザインは相容れないものだと思っていました。しかし一点もののアート作品や伝統工芸品でも、その可能性を広げるために、方法論をデザインして、手法としてアートワークを使うのはとても有効だと思うようになりました。さらにネットを通じて情報を拡散するので、それも一つのブランディングになると確信しています。
だから最近では、空間やアートワークのようなものも僕の手法の中に入って来て、表現の幅が広がりはじめています。その枠組みをどこまで大きくしていけるか、最近はそこに興味があります。
日本にはまだまだ良い技術がたくさんあって、それを僕たちのようなクリエイターが上手く解釈して、さまざまな課題を解決したり、社会に役立つようなことが出来たらいいなと思っています。