山形緞通 PUBLISHING | 山形緞通 | じゅうたん ラグ カーペットブランド

東京支店・ショールームで求人募集です。

じゅうたんブランド「山形緞通」を展開するオリエンタルカーペット株式会社は、あたらしいスタッフを募集します。

今回は、昨年に移転とリニューアルオープンをしました東京オフィス・ショールームの「企画営業職」で、1名〜2名の募集です。

コロナ禍において、社会全体が根本から変化した今年、私たちオリエンタルカーペットも大きな岐路とチャレンジを迎えています。

ご興味をお持ちいただいた方は、まずは本募集要項をお読みください。長文となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

オリエンタルカーペットについて

まずはあらためて、自己紹介をさせてください。私たちオリエンタルカーペットは、東北・山形県のじゅうたんメーカーです。

人口1万5千人の小さな町、山形県の山辺町(やまのべまち)で創業し、1935年からじゅうたんの製作をはじめ、今年で85年目となります。

2013年からは、自社ブランド「山形緞通」を立ち上げ、展開しています。このページをご覧いただいた方の中には、山形緞通を通じて私たちのことを知ってくださったという方も、きっと多いかと思います。

 

地域再生のために創業

オリエンタルカーペットは元々、地域再生のためにスタートした会社です。創業地の山辺町は、江戸時代から明治時代にかけて、「山辺木綿」で知られる染織りの町でした。

しかし、昭和初期に、東北地方を襲った冷害による凶作や金融恐慌が発生。女性や子どもの身売りが社会問題になるなど、地域経済は疲弊します。

この惨状をなんとか打開したいと立ち上がったのが、創業者の渡辺順之助でした。町内で織物業を営む傍ら、知人から「中国に高級な絨毯(緞通)をつくる産業がある」という話がもちかけられます。

下段の左から2番目が、渡辺順之助

渡辺は「富裕層に向けた高級なじゅうたんづくりであれば、景気の波に左右されない安定した仕事になるのでは?」と考え、熟慮の末に創業を決意します。

1934年に前身となる「ニッポン絨毯製造所」を創設し、翌年5月には中国人技術者7名を北京から山形に招聘することに成功。2年余りをかけて、じゅうたん製作における基本技術を学びます。当時伝承された技術は、今も職人たちを通して、大切に受け継がれています。

中国人技術者との技術伝承の様子 (1936年頃)

この創業にあたる精神や想いは、渡辺自身が建築設計をした山形の本社社屋に、色濃く表れています。

当時の面影をそのまま残す社屋には、女性の働き場所を意識したクラシカルなピンクが全体に散りばめられており、光と清潔な空気を職場の中にとりこめるよう、多くの窓が設けられています。

そしてなにより、今も工房ではたらく職人のほとんどが女性であるという点に、渡辺が創業時に願った「山形の女性に雇用の場を」という想いが紡がれています。

 

社内一貫管理のものづくり

私たちのものづくりの特徴は、じゅうたん製作に関わる一切の工程、デザイン、糸づくり、染色、織り、仕上げ、アフターケア等を、社内一貫管理の下に行っていることです。

また、技術開発にも継続的に取り組み、1950年には「マーセライズ加工」(化学洗濯による艶出し加工)を実用化。最高品質のじゅうたんとして、高い評価を受けています。

こうした技術とものづくりの姿勢が認められ、これまで皇居新宮殿、京都迎賓館、アメリカ合衆国大使館、バチカン宮殿、歌舞伎座、帝国ホテル、ホテルオークラ、清水寺などの著名な官公庁や文化施設、宿泊施設等の建築にじゅうたんを納める機会に恵まれました。

歌舞伎座 (2013年)

機械織りが主流とされるじゅうたん産業において、すべての製作工程を日本の職人の手で行うこと。「手織り」と「手刺し」による、手仕事のじゅうたんづくりを続けていくこと。

これらのものづくりは、年月の経過と共に、気づけば私たちが想像していた以上に、守り紡いでゆくべき日本の大切な技術、文化となっています。

 

経営危機から生まれたアイデア

建築施設へのじゅうたんづくりで事業を伸ばしてきた一方、平成初期(90年代前半)から、その成長に陰りが見えるようになってきました。

バブル崩壊、リーマンショックを経て、日本経済が長い不景気へと突入すると、事業の中核を担っていた大型の建築プロジェクトが少なくなっていきます。

また、建築における全体予算の縮小により、低価格帯のじゅうたんがマーケットに求められるようになります。そうした環境の変化を受け、私たちの高品質志向のものづくりは、予算的な理由から断念されることが多くなりました。

2000年代の後半には、社員数が40名を切る規模になります。90年代前半には、東京と大阪に営業所があり、本社の山形を合わせて100名強が在籍していたことを考えると、この期間は会社にとっても非常につらく、厳しい時代でした。

そして、負の連鎖を断ち切れないでいる中、東日本大震災が起きます。工房設備にも被害を受け、もうあとがないという危機的な状況で、5代目社長の渡辺博明はある決断をします。

それは、今までの建築向けのものづくりだけではない、人々の日常、ホームユースに向けた商品開発です。この決断が、「山形緞通」の誕生へと繋がっていきます。

 

山形緞通の誕生と変化

2013年、私たちは不退転の覚悟で「山形緞通」を立ち上げました。

パートナーにエイトブランディングデザインの西澤明洋さんを迎えて、ブランドのコンセプト設計、これまでの商品ラインナップと情報の大幅な整理、自社の特徴である染色と織りの技術を活かした新商品の開発、ロゴのリニューアルなど、あらゆる面を見つめ直します。

リブランディング、特にものづくりの「伝え方」の改善に取り組む過程で、工業デザイナーの奥山清行さんと10年前から製作していた『UMI』や『MOMIJI』、建築家の隈研吾さんによる『KOKE』などの商品の存在が、輝きを増しはじめます。

細やかなグラデーション表現を生かし、あたらしく開発された「現代ライン」の商品ラインナップと合わせて、これまでの歴史と伝統あるものづくりに、日本の自然をモチーフとした現代のデザインエッセンスが注がれるようになりました。

しもつき (現代ライン「景」シリーズ)

あけぼの (現代ライン「空」シリーズ)

また、ブランド立ち上げと並行しながら、東京での展示会にも積極的に出展。回数を重ねていくことで、インテリアマーケット内外のお客さまより山形緞通が徐々に認知され、商品販路やメディア露出が増える好循環が生まれます。

この時期、山形緞通のブランド立ち上げと同様に重要だったのが、経営体質の改善でした。これまでのように漠然と売上規模を追うのではなく、限界利益率を重視した、骨太な経営体質を目標とし、経営体制の改善へ取り組みます。

営業部門のスタッフは単に仕事を受注するだけではなく、利益率を念頭にした営業活動をする。工房では、職人一人ひとりの生産付加価値をどうやって高めていくかを大切にものづくりへ向き合う。

経営、ものづくり、ブランド展開。これらの会社の根幹を成す要素を見直し、時間をかけながら刷新と改善へ取り組んだこの7年間は、オリエンタルカーペットという会社にとって、第二創業期であったと言えるかもしれません。

山形緞通のスタート前には40名を切っていた社員数は今、60名を超え、毎年若い職人たちが仲間に加わっています。

 

これからの山形緞通とものづくり

山形緞通がスタートして、8年。多くの方々のご協力とご尽力で、様々な場所、場面で評価をいただくようになりました。海外からの問い合わせも少しずつ増え、ヨーロッパの展示会へ参加する機会にも恵まれています。

そんな中で、発生したコロナ禍。会社としても大きな影響を受けて、前々から抱えていた経営課題が露呈しました。

目下の課題のひとつが、「山形緞通」のホームユース部門における成長です。ものづくりと知名度としては一定評価をいただけるようになった「山形緞通」ですが、売上全体としては、まだまだ目標とする規模に到達できていません。

これまでその要因として、私たちが直接お客さまへ商品・提案ができ、繋がり合える場所や機会がないこと。プロダクトとして、より暮らしに取り入れやすい商品開発が求められていること。この2点がありました。

そうした課題を抱えながら、昨年の秋には、念願であった東京ショールームをオープン。

場所は、東神田の文化発信拠点「アガタ竹澤ビル」。路面に面した1階と地下1階、長年モダンアートの展示活動を行ってきた「TARO NASU Gallery」跡地という素晴らしい環境を引き継ぐことになりました。

また、東京ショールームオープンに合わせて、空間設計を担当してくださったトラフ建築設計事務所と、無地の新商品『MANYO』を共同開発。

とびきりの無地をコンセプトに、日本最古の歌集「万葉集」に詠まれた伝統色に着想を得て、十二枚の無地を開発。新技術「糸マーセライズ」を初めて実用化し、永い時間を経て、深みを増したような風合いと、やわらかな肌触りを実現しました。

東京ショールームという、お客さまに商品のご提案、生活のご提案ができる場所。これからの暮らしに寄り添ったプロダクト。これらの「環境」や「要素」がようやく揃った中、今後はその迅速な「運用」と「成長」が求められています。

 

日常に、足もとからのおもてなしを。

ここまでご覧いただき、ありがとうございます。課題が山積みの私たちですが、自分たちのものづくりを信じて、一つひとつ乗り越えて参ります。

山形の地から、最高品質のじゅうたんづくりを続けていくこと。人々の日常におだやかな風景、「足もとからのおもてなし」をお届けする。

今回の募集で、会社とものづくりの未来を共に作り上げていける方とのご縁がありましたら、大変うれしく思います。

みなさまにお会いできることを、楽しみにしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

 

<業務内容>

・営業活動

東京支店の営業担当者として、営業、企画、既存の取引先との販売促進、新規販路の開拓に取り組んでいただきます。

・東京ショールームの運営

今秋にオープンした東京ショールームの運営、企画、改善、業務フローの見直しと構築、お客さまへの周知等、課題の多い空間をフル稼働させるべく、東京支店スタッフと共に取り組んでいただきます。

上記2点が、主たる業務内容になります。

今の山形緞通には、自分たちの手でお客さまと社会へものづくりを伝えていくこと、暮らしにおける豊かさを提案・提供していく力が足りません。「自分たちでつくり、自分たちで伝える」意識で、お仕事をご一緒できる方を探しています。

 

<あると望ましいスキルや実務経験> ※ 必須ではありません

・デザイン事務所、建築設計事務所での実務経験。または、両領域に関わる教育機関の出身者。

・家具、インテリア販売、店舗やギャラリー運営の実務経験。

・ウェブサイト、ECサイト、SNS 運営の実務経験。

 

<募集概要と選考プロセスについて>

オリエンタルカーペット株式会社
https://yamagatadantsu.co.jp/

募集職種
東京支店・ショールームの企画営業スタッフ

雇用形態
(1) 正社員

給与
280,000 円 ~
※ 経験・能力を考慮の上、ご相談
※ 試用期間3ヶ月あり
※ 本社工房(山形)で1ヶ月の研修あり

待遇・福利厚生
各種社会保険完備、通勤交通費支給、有給休暇、退職金制度有り(2年以上)

勤務地
東京都千代田区東神田1丁目2-11 アガタ竹澤ビル 1 F

勤務時間
9:00 ~ 17:30 (休憩時間60分、1年単位の変形労働時間制)

休日休暇
年間カレンダーにより104日 (日祝日、第2・4土曜日、指定土曜日、年末年始休暇、夏季休暇)

応募資格
本募集要項をお読みいただき、応募意欲を持たれた方

募集期間
2021/1/1 (金) ~ 2021/1/27 (水)  ※2/28 (日) まで延長

採用予定人数
1〜2名

選考プロセス
まずは、下記メールアドレスに件名を「求人応募」とした上、自己紹介(文量や形態は問いません)と履歴書をお送りください。採用担当より、次の選考についてご案内いたします。

info@yamagatadantsu.co.jp

 

TEXT BY: TAKASHI WATANABE / 渡邊貴志