コラム

羊をめぐる話

糸 づ くり 、染 色 、織 り 、仕 上 げ 、メ ン テ ナ ン ス 、 クリーニング、補修。

じゅうたんの全製作工程 、 ア フタ ー ケ ア を 自 社 の 工 房 で 一 貫 管 理 す る 当 社 で す が 、 実 は 創 業 期 に 、「 羊 」 も 育 て た こ と が あ り ま す 。

原 料 の 羊 毛 ま で を 自 給 す べ く 、は る ば る 中 国 の 西 寧 地 方 か らじ ゅ うた ん に 最 適 な 羊 を輸入し、町内で飼育。山辺を羊毛の産地に し 、郷 土 発 展 へ 繋 げ る 創 業 者 の 狙 い が あ り ま し た。

しかし、2年の飼育の結果、じゅうたんの 原料としての活用は断念。固く弾力を持 ってい たはずの羊の毛が 、柔らかくなり過ぎてしまっ た の で す。 どう や ら 西 寧 の 厳 し い 自 然 環 境 で 育 った羊にとっては、山辺の気候や風土、餌と な る 青 草 な ど 、全 て が 「 優 しす ぎ た」 の で し た 。

と こ ろ が 、こ の 時 期 に 地 域 で 飼 育 さ れ 繁 殖 し た 羊 た ち が 、戦 中 戦 後 の 衣 料 品 不 足 を 補 う 大 き な 役 割 を 果 たします。

山 辺 は 綿 羊 の 一 大 産 地 とな り、今日のニット産業の発展へと繋がりました。

※ イラストは、1956年に創業者が山辺町を描いた絵地図からの抜粋です。

2023.12.14

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