コラム

1948年・海を渡るじゅうたん

1948年(昭和23年)、海外輸出第1号となるじゅうたんが、山辺駅から貨物列車に乗って、ハワイへ向けて出荷された日の光景です。

戦後復興の中、目標として定めた対米輸出。国内全体がまだまだ混乱していた最中、全社一丸となってデザイン、染色、織り、仕上げの技術向上に専念し、海外輸出を実現させました。

小さな山辺町で生まれた山形緞通が、はじめて海を渡り世界と繋がった、歴史的な瞬間。山辺駅には沢山の子どもたちが集まっており、地域の人々にとっても一大事であった様子が伺えます。

この輸出を機に米国市場でものづくりを評価され、以降は海外輸出と生産が急増。最盛期には、工房生産量の80 % 以上を占めるようになりました。

先人たちが70年前に成し遂げた風景。いつ見ても勇気が湧き、背中を押される気持ちになります。

2024.01.16

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